肌は年齢とともに新陳代謝の低下やホルモンバランスによって変化していきます。
現代女性の場合、お肌の美しさのピークは20代前半までとも言われています。叶うことならできるだけ長く綺麗でいたいし、美しく年を重ねていきたいですよね。今回は、自然老化以外に肌を衰えさせる3つの要因と対処法をご紹介します。
肌の老化とは
本来ならばエイジング変化が現れるのは、女性ホルモン分泌量が減少する40代頃から。
女性ホルモンは皮脂分泌に大きく関係しています。初潮とともに皮脂分泌量が増え、思春期ニキビに悩んだ方も多いと思います。年齢とともに皮脂分泌は安定していきますが、40代頃から女性ホルモンが減少していくとともに、皮脂分泌量も低下していきます。皮脂は外的刺激から皮膚を守り、内側の潤いを逃がさない膜の役割もしています。皮脂が減少することで乾燥しやすくなり、肌の老化が加速していきます。
ところが、お肌の悩みが出てくる年代は、20代前半からというデータが出ています。これは自然老化以外に肌を衰えさせる要因があることを示しています。
自然老化を食い止めることは難しいですが、そのほかの要因を避けることが出来れば、素肌美をできるだけ長く保つことは叶います。
肌を衰えさせる3つの原因と対処法
①紫外線(光老化)
紫外線による肌ダメージは老化原因の80%にも及びます。乾燥、シミ、しわ、たるみといった要素はほぼ紫外線の影響によるものなんです。
一年中太陽から降り注ぐ紫外線は、どんなに若々しい肌でもダメージを与えます。
SPF値で防御効果が記されるUV‐Bは、皮膚表面に刺激を与えます。日焼けは肌が小麦色になるだけでなく、炎症して赤くなったり、皮膚の水分を蒸発させ乾燥を招きます。ダメージが蓄積されることで色素沈着、消えないシミになります。
また、PA値で防御効果が記されるUV‐Aは、UV‐Bよりも深い真皮層まで届きます。真皮層は、肌のハリ・弾力に欠かせないコラーゲンやエラスチンの繊維がある場所。UV‐Aは繊維組織を破壊してしまいます。ダメージが蓄積するほど再生が追い付かなくなり、たるみやしわになります。
対処法は『365日毎日日焼け止めを塗ること』。曇りや雨の日でも紫外線は降り注いでいますし、UV‐Aは屋内にも届きます。浴びてしまった紫外線を無かったことにすることは難しいですが、はじめから防いでいれば、知らずにダメージが蓄積することもありません。
朝のスキンケアの最後は日焼け止めで締める習慣をつけてください。
②大気汚染
近年注目され、研究でもその影響が明らかになってきた大気汚染。
都心部と大気汚染レベルの低い郊外を比較すると、肌の敏感度とシミ出現度が22%も都心部の方が高いという研究結果が出ています。
また、大気汚染は外気だけの話ではありません。室内の空気は、ホコリ、料理時に出る煙(蒸発した油など)、整髪料や洗剤のスプレー類などにより、外気の6倍も汚れていることが明らかになっています。
対処法は『朝も洗顔料を使うこと』。
朝は水ですすぐだけで十分という話がありますが、それは皮脂量が極端に少ない方の話。むしろ老化を防ぐ観点で見れば、乾燥肌や敏感肌の方は肌が外的刺激に弱いので、朝のスキンケアの際には就寝中に室内の汚染物質に晒された肌を清浄してあげた方がいいんです。
朝晩しっかりと洗顔し、大気汚染の刺激物質から肌を守りましょう。
③間違ったスキンケア
皮脂をしっかり出せる肌なのに過剰に油分を足してしまったり、乾燥して刺激に弱くなっているのに角質ケアを行って刺激になっていたり。美容に関する情報は取り入れてみたくなるものですが、その全てが自分の肌に合っているとは限りません。
肌に合わないスキンケアを続ける事は、皮膚表面のpH値を乱し、バリア機能の低下を招きます。肌の機能が適切に働かなくなると、トラブルを起こしやすくなってしまいます。
対処法は『自分のスキンタイプに合ったスキンケアを行うこと』。それにはまず自分のスキンタイプを理解することが大切です。スキンタイプは遺伝的に決まっている皮脂量によって決まります。
〇お顔全体に皮脂分泌が多い → オイリータイプ
〇Tゾーン、お顔の中心に皮脂分泌が多い → ノーマルオイリータイプ
〇Tゾーン、お顔の中心に皮脂分泌が適度にある → ノーマルドライタイプ
〇お顔全体の皮脂分泌が少ない → オイルドライタイプ
皮脂量が多すぎる場合は量を抑えることが必要ですし、補うのは水分だけで、油分は足す必要ありません。また、皮脂量が少ない場合は、水分だけでなく、バリア機能の代わりになるよう油分をしっかり補う必要があります。強いクレンジングはより乾燥を招くので気を付けなければなりません。
★どんな製品を選ぶか
★どのように製品を使うか
この2点を考慮して毎日のスキンケアを行うことで肌本来の機能を活かすことができると、肌の老化を遅らせることに繋がります。
毎日の紫外線対策、夜だけでなく朝の洗顔、スキンタイプに合ったスキンケア、この3点を意識して、老化に負けない・老化を恐れない肌作りをしていきましょう。