エステなどでトリートメントを受けた際、時間価値以上のリラックス感を感じませんか?
エステに行ったことがない!という方でも、幼いころ痛みのある部分をお母さんやお父さんにさすってもらって楽になった経験や、手をつなぐことで安心感を覚えたことがあるのではないでしょうか?
今回は、皮膚に直接触れることで得られる安らぎの理由をご紹介します。
DNAレベルで備わっている機能
『胚葉学』という言葉をご存じでしょうか?
胚葉学とは、3種類の胚葉によって、体質の判定をする方法です。
精子と卵子が受精し、はじめに出来るものを『胚』といいます。
胚は細胞分裂をくり返しながら発達していきます。2週間目が過ぎる頃には、3つの層に分かれます。その一番外側の層を「外胚葉」、真ん中の層を「中胚葉」、一番内側の層を「内胚葉」と呼びます。
この3つの層のどこがとくに発達したかによって体質を分析するのが胚葉学です。
3つの層それぞれの役割は、体の各組織と対応しており、特に「外胚葉」の成り立ちが皮膚に触れた時のリラックス感に関わります。
各胚葉学に対応した身体の組織
外胚葉:皮膚(表皮)、感覚器官、神経系、脳
中胚葉:骨、筋肉、泌尿器、生殖器、心臓、血管系、血液
内胚葉:腸粘膜や付属器官の腺
胚の持つ3つの層はこのように役割が分かれています。
それぞれががバランスよく発達していく事で、人体の構造が出来上がっています。
皮膚を司る「外胚葉」からは、神経や脳も出来上がっていることが、“皮脳同根”の所以です。
皮膚に触れることで感じる刺激が、神経を経由して脳へと結びつけます。つまりトリートメントで皮膚を癒していくことは、同時に脳を癒すことでもあります。
すべての人に備わっている機能だからこそ、相手が辛そうにしている時には背中をさすってあげたり、手を握ってあげたくなるのかもしれませんね。
3つの胚葉それぞれの傾向
ここからは余談にはなりますが、
外胚葉、中胚葉、内胚葉のどれがとくに発達したかにより、身体の機能や作りに傾向が現れます。それぞれの特徴をご紹介します。
外胚葉の傾向
- 顔が小さめ、手足が長く華奢な体つき。
- 体脂肪がつきにくい。筋肉もつきにくい。
- 消化器系が生まれつきあまり強くないため胃下垂になりがち。
- 皮膚のトーンは暗めで乾燥気味。
中胚葉の傾向
- 骨も筋肉もしっかりしているため、がっしりとした体つき。
- 肘やひざ、指の節など関節が太い。
- 筋肉が発達しているので、運動能力が高い。
- 鍛えるほど筋力がつくため、メリハリのあるボディラインになる。
内胚葉の傾向
- 丸みを感じる、女性らしいふくよかな体つき。
- 内臓が発達し、消化器系の働きがよい。
- 手先、脚先など末端が小ぶり。
- 皮膚のトーンは明るめで、分泌系機能の働きにより潤いがある。
傾向が顕著に出ている方もいれば、混ざり合っている方もいます。自分はどのタイプか知っておくことで、食事方法や運動の仕方を工夫するのもおすすめです。
“皮脳同根”の理由を知ると、一日の終わりに行うセルフトリートメントが脳にとても大切な癒しの時間にできそうですね。